UTグループ株式会社

労働者派遣法の改正による影響と対策


UTエイムは、安心・安定してイキイキと働ける環境をつくるため、
積極的に正社員雇用を進めています。

労働者派遣法の改正による影響と対策

今回の改正派遣法における「特定労働者派遣事業の廃止」は、派遣事業を行っている企業はもちろん、派遣社員を受け入れている企業にも多大な影響を及ぼします。焦点となる「労働者派遣の期間制限」や「派遣労働者の均衡待遇の確保・キャリアアップの推進」についての見解や、日本における労働環境の歴史から、改正派遣法の概要を解説し、今後どう対応するべきなのか、そのポイントをご紹介いたします。

1.日本における労働環境の
移り変わり

正社員雇用促進は限界。
せめて非正規雇用の雇用安定化や処遇向上、キャリア形成支援を進めたい。

→ これが改正派遣法の最大の意図

パートタイム労働法改正 (26年4月公布、一年以内施行)
労働者保護・雇用安定化
差別的取扱い禁止対象拡大
相談に対応するための事業主による体制整備の義務の新設
均衡・均等処遇
短時間労働者の待遇の原則
労働契約法改正 (Ⅱ24年8月、ⅠとⅢ25年4月)
労働者保護・雇用安定化
無期労働契約への転換
雇止め法理の法定化
均衡・均等処遇
不合理な労働条件の禁止
労働者派遣法改正 27年9月末施行見通し
労働者保護・雇用安定化
期間制限の上限に達した際の雇用安定化措置
無期雇用派遣の無期化
均衡・均等処遇
均衡待遇の確保
キャリアアップの推進
規制緩和・労働者派遣事業の健全な育成
無期雇用派遣の無期化
26業種の撤廃
特定派遣の撤廃

3つの法律とも非正規労働者の
保護を目的としている

期間制限が全くないのは
無期雇用派遣と請負

非正規労働で最も拡大するのは無期雇用派遣の可能性が高い

常用雇用の落とし穴

常用雇用の場合は、派遣先もしくは派遣元で
無期雇用にする必要あり
特に26業務については注意

2.労働者派遣法改正の概要
(2015年9月末施行)

【1】派遣事業の健全化
届出制を廃止してすべて許可制にする
【2】派遣労働者の雇用安定とキャリアアップ
派遣元の義務
  • 計画的な教育訓練
  • 希望者へのキャリア・コンサルティング
  • 派遣期間終了時の派遣労働者の雇用安定措置(3年経過時は義務、1年以上3年未満は努力義務)
    1. 派遣先への直接雇用の依頼
    2. 新たな派遣先の提供
    3. 派遣元での無期雇用
    4. その他安定した雇用の継続を図るために必要な措置
【3】労働者派遣の位置付けの明確化
派遣就業は臨時的・一時的なもの
【4】より分かりやすい派遣期間規制への見直し
「26業務」も最長3年の期間制限がかかる
  • 派遣労働者の受入れは3年が上限
  • それを超えて受け入れるためには、過半数労働組合等からの意見聴取が必要
  • 意見があった場合には対応方針等の説明義務を課す
種類 専門的26業務
事務 OA機器操作、フアイリング、秘書、財務処理、取引文書作成、調査
技術 OAインストラクション、ソフトウエア開発、機械設計、研究開発
マスコミ 書籍等の製作・編集、広告デザイン、アナウンサー、放送機器などの操作、放送番組などの演出、放送番組などの大道具・小道具
サービス・営業 デモンストレーション、テレマーケティング、添乗、セールスエンジニアの営業、金融商品の営業、建築物清掃、建築設備運転、点検、整備、受付・案内、駐車場などの管理
その他 通訳・翻訳・速記、事業の実施体制の企画・立案、インテリアコーデイネーター
【5】派遣労働者の均衡待遇の強化
人さえ入れ替えれば、企業が派遣をずっと使えるという仕組みの防止 (派遣の固定化、正社員から派遣への置き換えを防止)派遣元と派遣先双方において、派遣労働者と派遣先の労働者の均衡待遇確保のための措置を強化 (同一労働・同一賃金法案の推進動向あり)
【6】検討規定
施行3年後に見直し検討
正社員と派遣労働者の数の動向等を踏まえ、能力の有効発揮と雇用安定に資する雇用慣行が損なわれるおそれがある場合は速やかに検討を行う均等・均衡待遇の確保の在り方を検討するため、調査研究その他の必要な措置を講ずる

3.派遣事業経営者(派遣元)の
対応策

1.届出制で事業を展開している場合、3年以内に許可をとるために
どのような課題があるのかを整理する
  • 資本要件
    1. 基準資産額2,000万円×事業所数
    2. 現金・預金1,500万円×事業所数
    3. 基準資産額が負債総額の7分の1以上
  • キャリア形成支援体制
    例)職業訓練計画、キャリアコンサルティング機能など
2.課題克服の戦略を考える
  • 課題克服の戦略が構築出来ない場合は事業売却を検討する
  • 事業売却先には改正派遣法への対策が万全な会社を選ぶ
3.改正派遣法への対応が万全な企業を見分ける
体系的かつ段階的なキャリア形成支援が明確かつ実効性のあるかたちで実行できている会社を選ぶ
→全社員を対象としたキャリア形成体制の有無を確認する ⇒実例はコチラ

(参考)改正派遣法で求められるキャリア形成支援体制

(参考)2013年8月20日「今後の労働派遣制度の在り方に関する研究会」

派遣元事業主が
キャリアアップ措置を
講じることを担保する仕組み
・課許可要件にキャリアアップ措置を行う体制及び計画が整備されていることを盛り込むことが考えられる。

例えば、キャリア・コンサルタントの資格を有する相談員又は営業担当者が派遣労働者の相談に応じる体制の整備、個人のキャリアアップを念頭に置いた教育訓練計画の整備等が挙げられる。
派遣先の協力
派遣元事業主が行う教育訓練はOff-JT が中心となるが、派遣労働者の職務遂行能力を向上させるためには、実際に派遣労働者が働く場である、派遣先でのOJTも大きな役割を果たす。

・派遣先は、派遣労働者のキャリアアップに資する仕事の与え方をするよう配慮することや、派遣先内での派遣労働者の異動を検討する際にキャリアアップに配慮すること等の取組を行うことが望まれる。

(参考)キャリアコンサルタントの資格

キャリア・コンサルティング技能士(1級・2級)

技能検定職種のひとつとして実施されているキャリア・コンサルティング技能検定
[1級(指導レベル)及び2級(熟練レベル)]合格者。

標準レベルキャリア・コンサルタント

キャリア・コンサルタント養成講座(140時間。厚生労働省が示した養成モデルカリキュラム(以下参照)を満たすもの)を受講等を経て、キャリア・コンサルタント能力評価試験に合格した者等

登録キャリア・コンサルタント(ジョブ・カード講習受講者等)

ジョブ・カード講習(以下参照)(8時間程度)を修了した者等。
・ジョブ・カード制度の概要、ジョブ・カードの作成支援、交付方法等
・キャリア・コンサルタント有資格者のほか、人事・労務関係業務の経験がある等一定の要件を満たす者も受けることができる。

登録キャリア・コンサルタントのみがジョブ・カードを交付できる。

(参考)顧客ごとに整備を進める内容

4.派遣利用企業(派遣先)の対応策

1.派遣労働者の雇用安定とキャリアアップ

  • 派遣元に雇用方針を確認する
  • 3年を越えての継続が予想される場合は、有期雇用派遣の契約を更新せず、無期雇用派遣に転換する

2.より分かりやすい派遣期間規制への見直し

  • 3年を越えての継続が予想される場合は、有期雇用派遣の契約を更新せず、無期雇用派遣に転換する
  • 26業種の派遣については雇用契約を確認し、有期雇用は無期雇用への転換を派遣元に依頼するか、無期雇用の業者と入れ換える
    ※特に常用雇用というワードに注意→7割は有期雇用の実態
  • 無期雇用派遣を利用すれば、そもそも労働組合にお伺いする必要がない

3.派遣労働者の均衡待遇の強化

  • 同一労働で派遣社員、有期社員、正社員が混在している場合には、どの契約形態に集約するかを判断する
判断基準の例
生産量が安定的かつ企業特有のノウハウが重要な場合、正社員(直接雇用)
生産量が安定的だが業界一般的な技能向上が需要な場合、無期雇用派遣(無期雇用)
生産量が安定的だが技能向上がさほど重要ではない場合、有期雇用社員
生産量が変動的で技能向上がさほど重要ではない場合、有期雇用派遣

5.派遣利用企業(派遣先)の労務戦略を考える

労働派遣法改正後の労務構成の在り方

習熟が必要だが、リーマンショックのような大きな変動対応時には、
削減の対象となる労働層は無期雇用派遣または請負がふさわしい
習熟が必要ない労働層は、
有期雇用派遣か有期社員を利用する
(短期的な変動は有期雇用派遣で吸収)

無期雇用派遣にすべきか
請負にすべきかの基準を考える

生産技術が安定していて工程変化の少ない業務の場合は請負にすべき
生産技術が安定していて工程変化の多い業務の場合は
リーダー派遣を利用し請負化を進める

リーダー派遣とは

今後極めて有用となるリーダー派遣
注意:指揮命令代行の対象者は派遣社員にあること

派遣社員が定着する仕組みと
キャリア形成の支援が重要

教育・研修 スキル向上の機会提供
キャリアアップ ・公平公正な評価制度
・幹部へ昇格できる制度
会社利益への参加 ・持株会制度の普及

チャレンジすれば報われる文化、
参加する文化を醸成する

生涯にわたるキャリア形成支援の事例

製造業の一般的な職業能力開発の区分

レベル レベル区分の目安 役職イメージ
レベル 4 【マネジメント系】
大規模もしくは業績影響度が大きい組織の責任者として、広範囲かつ統合的な判断及び意思決定を行い、企業利益を先導・創造する業務を遂行するために必要な能力水準。

【スペシャリスト系】
極めて高度な熟練技能を有し、精密な作業を正確かつ効率的に行い、製品の高付加価値化に貢献する能力水準。
「部長」
「工場長」
L4
レベル 3 【マネジメント系】
中小規模もしくは業績影響度が通常程度の組織の責任者として、上位方針を踏まえて管理運営、計画作成、業務遂行、問題解決等を行い、企業利益を創出する業務を遂行するために必要な能力水準。

【スペシャリスト系】
高度な熟練技能を有し、精密な作業を正確かつ効率的に行い、製品の高付加価値化に貢献する能力水準。
(※技能検定1級程度の能力)
「課長」
L3
レベル 2 グループやチームの中心メンバーとして、創意工夫を凝らして自主的な判断、改善、提案を行いながら業務を遂行するために必要な能力水準。
(※技能検定2級程度の能力)
「班長」「主任」
L2
レベル 1 担当者として、上司の指示・助言を踏まえて定期的業務を確実に遂行するために必要な能力水準。
(※技能検定3級程度の能力)
「班長」「主任」
L1

(出所):中央職業能力開発協会

6.UTグループの取り組みについて

普遍的なUTグループのミッションと戦略

創業来20年の成長

「量」の成果:製造派遣

半導体No.1を維持しながら、バランスのとれた顧客ポートフォリオへ

「量」の成果:エンジニア派遣

本格立ち上げ3年で業界トップグループとなる基盤構築

「質」の成果:経営資源(VRIO分析)

キャリア形成支援と質の高い社員をタイムリーに提供する体制の両立

価値提供力(Value)
社員向け価値
キャリア形成と変動対応の両立
地域ドミナント形成による雇用安定
企業向け価値
全国対応動員力月間応募者3,000名、新卒採用500名
低離職率による習熟度向上→生産性向上
希少性(Rareness)
製造派遣リーダーで唯一の無期雇用派遣主体
労働者派遣改正法による無期雇用派遣の 期間制限の撤廃で最大の恩恵
模倣困難性(Imitability)
無期雇用派遣の独自ノウハウ
低離職率
製造派遣・請負月間離職率 業界平均8% 当社3-4%
ノウハウを全国規模で展開する力
組織力(Organization)
正社員を支える独自組織体系
役職員エントリー制度
キャリア形成支援
低離職率による高技能化を実現する仕組み
低離職率による習熟度向上→生産性向上
業種間キャリアアップ(ジョブチェンジ)

「質」の成果:キャリア形成支援

体系化
キャリア形成支援と質の高い社員をタイムリーに提供する体制の両立
ジョブチェンジ
製造派遣からエンジニアへキャリアチェンジ
顧客へ転籍
100名単位で顧客正社員へ転籍
昇進機会
派遣現場社員の役職員エントリー制
多様性・安定性
早期昇進・専門性・ライフバランス・雇用安定

機能強化の現状の取り組み

業界で最も体系的で多様で
実績のあるキャリア形成体系

機能強化戦略の方向性

労働者派遣法改正への適応

UTグループは労働者派遣法改正の
恩恵を最大限享受

7.まとめ

改正内容 課題 派遣元の対策
(派遣会社)
派遣元の対策
(派遣利用企業)
UTの取り組み
1.派遣事業の健全化 ◯ 許可制
× 届出制
許可制に移行
(キャリア支援制度が必須)
派遣元が許可制か
どうかを調査
許可制
2.派遣労働者の
雇用安定と
キャリアアップ
計画的な教育訓練と
キャリアコンサルティング
教育訓練計画の策定 派遣元に教育訓練計画や
キャリアコンサルティング
体制があるかを調査
段階的かつ体系的な
教育訓練計画とキャリア
コンサルティングの実施
キャリアコンサルティング 体制の構築(資格保持)
派遣先に派遣労働者の
能力情報を提供
キャリアアップを考慮した
配属や異動
派遣期間終了時の
雇用安定措置
派遣先に直接雇用を依頼 直接雇用を検討 無期雇用
新たな派遣先を提供 新たな派遣労働者の
受け入れを随時対応
無期雇用で契約する 無期雇用派遣に変更
3.労働者派遣の
位置付けの明確化
派遣就業は
臨時的・一時的
無期雇用契約の推進 直接雇用もしくは
無期雇用派遣を利用
体系的で多様性のある
キャリア形成支援
4.より分かりやすい
派遣期間規制への
見直し
「26業務」も原則3年が上限 派遣先に過半数の労働
組合等からの意見聴取を実施
派遣元に有期雇用から
無期雇用への転換を依頼
無期雇用のため対応不要
反対意見があった場合は
対応方針等を説明
無期雇用派遣に変更(玉突き 解雇の恐れがない業者を選定)
5.派遣労働者の
均衡待遇の強化
均衡待遇の配慮義務 派遣労働者の希望に応じ
配慮内容を説明
派遣先労働者賃金の情報
提供、教育訓練福利厚生施設
の利用などに配慮
派遣労働者の希望に応じ
配慮内容を説明

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