UTグループ株式会社

特別インタビュー vol.3

ルールを熟知した高いレベルの
業務請負会社が業界をけん引する


UTグループ執行役員 セールス&リクルート部門
コーポレートセールスユニット
柴田 嘉生

(インタビュー日:2015年12月)

特別インタビュー
vol.3

UTグループ執行役員セールス&
リクルート部門
コーポレートセールスユニット
柴田 嘉生

(インタビュー日:2015年12月)

ルールを熟知した
高いレベルの業務請負会社が
業界をけん引する

マンパワーをアウトソーシングで賄う方法としては、派遣と「業務請負」があります。請負には派遣とは異なるメリットがある一方で、就労環境の整備など知っておかねばならないルールが数多く、担当者といえども精通している人は多くないようです。

しかし、ルールの確認をおろそかにしてしまうと、違法行為とみなされるケースもあるので注意が必要です。今回は、この請負に関する注意点についてお話ししましょう。

派遣法改正の目的とは

今回の派遣法改正には、はっきりとした目的がうかがえます。

業務請負には多くのルールがあり、それに抵触すれば偽装請負とみなされてしまいます。こうしたケースは、実際にこれまで何度も起きてきました。では、業務請負が違法とされるケースとは、どのようなものでしょうか。いくつかの例を挙げて、ご説明しましょう。

あるメーカー、ここでは仮にZ社とします。この会社では、製造ライン全体をいくつかの工程に分け、そのうちAからEまでの連続した工程を、それぞれA社からE社までの5つの請負会社に発注していました。ところがこの仕組みが問題となって労働局の立入検査を受け、その結果「偽装請負である」と認定されてしまったのです。

この件で問題視された部分はいくつかありますが、そのひとつが「請負業者間に溜まりがない」ということでした。
具体的にはA工程からB工程へ、そのまま流れ作業的に業務が受け渡されていたのです。請負という業務形態から考えれば、A社は自社の工程を終えたら仕上がり品をZ社に引き渡すのがルールです。
そうなると、Z社は検品を行い、次の工程を担当するB社に引き渡すまで、半製品として在庫しておくことになります。

ところが実際にはA工程とB工程の間には半製品の「溜まり」がありませんでした。
しかも発注元であるZ社が介在しておらず、A社からB社へとそのまま業務が引き継がれていました。そのため「工程請負が成立していない」とみなされたのです。
また、作業指図書を発注元であるZ社が発行していたことや、製造のための設備賃借料として計上されていた数字の根拠があいまいであったことも問題視されました。さらに請負各社が発行した請求書に、作業員の勤務管理表が添付されていたことも問題とされました。

そもそも業務請負は「ひと仕事いくら」での価格設定であるはずなのに、勤務管理表が添付されていたために「一時間いくら」という、派遣業務的なコスト計算が行われているとみなされてしまったのです。
このZ社のケースは、業務請負に関する法令法規に対する理解が十分でなかったというのが、トラブルの発生原因といえるでしょう。
一方で、発注元がどんなに注意していても、偽装請負と認定されてしまうこともあります。

例えばX社というメーカーでは製造ラインの多くの部分を、請負であるF社に発注していました。ところが増産に次ぐ増産でF社は手が足りず、自社が請け負った作業のうちの一部を、請負G社と派遣H社に発注しました。

このような業務再委託は、しばしば起こるものです。しかし、この場合は、それぞれの再委託が適正要件を満たしていないと、発注元まで指導を受けることになるのです。時として派遣会社がさらに別の派遣会社を使うという悪質な例もあります。X社はこの点を見落としたために自社のまったくあずかり知らないところで、いらぬ火の粉を浴びることになってしまったのです。

幅広く、しかも詳細な
業務請負に関するルール

製造ラインを複数のプロセスに分け、その一部あるいは全部を他社に発注する。これが製造業における、業務請負の基本的な形態です。
過去には派遣スタッフが担ってきたポジションですが、その規模が大きくなり「工程ごとに外部のマンパワーを使う」というスタイルになってくると、教育や業務指示の煩雑さ、何より期間制限の問題から、派遣から業務請負へとシフトする流れが加速してきました。

一方で、気をつけなければいけないのは業務請負には広範囲かつ詳細なルールが数多く設定されているということです。
例えば製造ラインの中で自社の社員が直接関わる「自社工程」と、外部に発注している「請負工程」のエリアを明確に区分することが挙げられます。

これは、そこで行われている作業が外部に委託したものであり、またそのエリアは自社工場内であっても「他社の受け持ち区域」であることを、その場にいる誰にでも判るようにすることが目的です。
そして、請負会社のスタッフは作業着や作業帽も別のものとし、それができない場合は請負会社ごとに名札やネームを付けたり、帽子に色つきのテープを付けるなど、その作業員が「どの会社の人間か」が判別できることが求められます。
さらに指示系統や業務計画の独立性を確保するため、書類や帳票の書式、掲示板の位置や方向、時には作業場に貼り出すカレンダーの仕様まで、区分けが及ぶことすらあります。
これほど広範囲かつ詳細な関連法規をすみずみまで知っておくことは、発注元企業の担当者にとって非常に大きな負担です。しかもその膨大な情報を読み込んだとしても、実践においては多くの矛盾やあいまいな点が出てきます。

今回お話をした、立入検査を受けたZ社のケースでは、違法とならないためには請負A社からB社への「半製品の溜まりが必要」ということになりますが、実際にどれほどの数量を、どれほどの期間「溜めて」おけばよいのでしょうか。こうした現実的な判断は、事前に用意されているわけではありませんし、ルールブックに明記されているわけでもありません。

そこで、私どもの出番になるわけです。私どものような業務請負を行う会社は、あらゆるケースに対する適正な回答を用意しておく必要があります。

それには、実際に法規を運用する関連各機関の見解をすり合わせ、そこから結論を導き出すしかありません。
そのためには行政機関などを行き来して、具体的な例を挙げながらそれに対する見解を引き出していく、という作業を行うことになるわけです。
このような、関連各機関とも連携しながら業務の適正化を推進するということは、請負業者としての価値を高めることになります。そして、それ以上に、請負業務に関わるすべての人々、つまり発注元から業務請負業者、さらにそこで働く方々全員の健全化を加速するとともに、コンプライアンス(法令順守)を向上させることにつながります。

業界全体の職業意識を
より高めるために

改正派遣法の施行により、人々の「働き方」は、これからも大きく変化していくでしょう。その一方で、発注元企業はより安定的なマンパワーを求めて、労働契約申し込みみなし制度も有り、一部のお客様では、該当請負職場を派遣から請負へとシフトし続けています。しかし、派遣であれ、業務請負であれ、実施にあたっては関連法規を熟知していることが大前提です。そうでないと関連法規に抵触することもあり得ます。もしそんなことになったら、発注元のダメージは甚大です。
仮に複数の請負業者に数百人規模で発注していた請負業務が「偽装請負」と認定されたら。発注元は、その数百人の請負作業員を直接雇用しなければいけません。そうなった時の人件費の増大分は、いかばかりでしょうか。さらにそれが一般のニュースで流れたら、それを見た人々はどう思うでしょう。このことが引き起こす企業イメージの損失は計り知れません。
こうしたことを防ぐためには、派遣とともに業務請負に対する充分な知識と実践的なノウハウ、そして何より高度なコンプライアンスが、派遣・請負に携わるすべての企業に必要です。

そのための1つの方法として、製造請負・製造派遣などの製造系人材サービス会社の会員で構成される「一般社団法人日本生産技能労務協会」が有識者を招いて外部委員会を作り、「製造請負優良適正事業者認定制度」を設けました。これは請負に関する法令遵守はもちろんのこと、雇用管理の改善や請負体制の充実化を実現している事業者を優良事業者として認定する制度です。この制度認定を受けた事業者は、現在のところ弊社を含めておよそ50社です。全国に7万5000事業所あるとされる派遣・請負会社のうちの、わずか0.06%に過ぎません。

しかし、このわずかな優良事業者が同業他社を引っ張り、やがて業界全体をレベルアップしていくための牽引役になると私どもは見ています。
大規模な製造ラインでは複数の請負業者が肩を並べることは少なくありません。その中に優良業者が1つでもあれば、その姿勢は発注元を通して他社にも伝わります。すると他社は必然的に「よし、うちもレベルアップしなくては」ということになります。
仮に発注先企業が減産ということになり、請負業者をどこか一社を切らなければいけなくなった。そういう事態になったとき、優良業者とそうでない業者とでは、どちらが対象になるでしょうか。
それは火を見るより明らかでしょう。

このことが意味するのは複数の請負業者の間で「質の向上」という競争が始まることなのです。
一社の努力が実を結び、それが他社にも伝播し、業界全体に広がるまでには、もちろん時間はかかるでしょう。しかし、たとえゆっくりでも、変化は確実に起きていきます。
『蓄積した知識・実践で鍛えたノウハウ・常に万全を期してきたコンプライアンス』
これらは私どもにとって「業界で生き残る武器」であり「お客様に選ばれる理由」でもあります。そして業界全体を向上させ発展させてくれる、強力なエンジンでもあると思っています。

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