UTグループ株式会社

特別インタビュー vol.1

改正労働者派遣法による「労働市場革命」は
次なる日本経済の転換点


UTグループ上席執行役員 宮下 修

(インタビュー日:2015年9月)

特別インタビュー
vol.1

UTグループ上席執行役員
宮下 修

(インタビュー日:2015年9月)

改正労働者派遣法による
「労働市場革命」は
次なる日本経済の転換点

2015年9月11日、安倍政権が進める労働法制改革の柱となる「労働者派遣法改正案」が衆院本会議で可決・成立しました。改正法は30日にも施行されます。
この改正労働者派遣法(以下、改正派遣法)成立によって、これから人材派遣業界で大規模な企業再編が進むばかりでなく、派遣先企業をも巻き込んだ戦後最大級の「労働市場の革命」が始まる可能性すらあると考えられます。これは人材派遣業界関係者のみならず派遣先企業の皆様、そして派遣社員として働く皆様にとっても重大な関心事だろうと思われます。

そこでUTグループ株式会社(以下、UTグループ) 上席執行役員宮下修が改正派遣法の概要を以下の3点にまとめました。ぜひご一読いただき、ご参考とされることをお勧めします。

  • 改正派遣法のポイントは何か?
  • この改正派遣法成立によって人材派遣業界はどのように変貌するのか?
  • 派遣法改正によって派遣先企業にはどのような影響が考えられるのか?

改正派遣法のポイントは何か?

非正規雇用の現場で現在焦点となっている改正派遣法。この改正法の骨子は次の6項目にまとめられるでしょう。

POINT 1
派遣事業の健全化

すべての労働者派遣事業を許可制とする

POINT 2
派遣労働者の雇用安定とキャリアアップ

派遣労働者の正社員化を含むキャリアアップ、雇用継続を推進するため
A:派遣労働者に対する計画的な教育訓練や、希望者へのキャリア・コンサルティング(*1)を派遣元に義務づける
B:派遣期間終了時の派遣労働者の雇用安定措置を派遣元に義務づける

POINT 3
労働者派遣の位置付けの明確化
POINT 4
よりわかりやすい派遣期間規制への見直し

いわゆる専門26業務の廃止、派遣先の同一組織(課に相当)における同一派遣労働者の受入れは3年を上限とする。

POINT 5
派遣労働者の均衡待遇の強化

派遣元と派遣先において、派遣労働者と派遣先の労働者の均衡待遇のための措置を強化

POINT 6
検討規定

この法改正は日本経済の強化、日本企業の国際競争力の維持といった国策レベルの労働行政と深く結びついており、
今回ばかりは「カタチだけ」の対策に留まらず、人材派遣業界および派遣労働そのものに深くメスが入れられ、
抜本的な業界再編や派遣労働のありかたの変革が行われるのではないかと思われます。

人材派遣業界はどのように変貌するか?

今回の法改正で、人材派遣業界に特に大きな影響を与えるのは上記の1と2でしょう。
すべての派遣事業者が許可制となり、すべての派遣労働者に対するキャリアアップ支援を義務づけられると、従来、いわゆる専門26業務の特定派遣だけを行ってきた事業者には大幅な業務内容の変革が求められます。
組織が強固でない会社や経営基盤が弱い会社ではこれらの変革に対応しきれず、派遣事業の継続が困難になることも十分考えられます。
また、改正派遣法でいうキャリア形成支援には「労働者がその職業生活の全期間を通じて有する能力を有効に発揮できるよう、段階的かつ体系的な教育訓練を提供する」といった職業能力開発促進法の理念が盛り込まれることになるでしょう。

これは派遣元が「労働者の登録期間の全域にわたってキャリア形成支援をしなくてはならない」という義務を負うことを意味します。キャリア形成支援に必要なノウハウやナレッジ、人材をどう確保するのか、そしてコスト増にどう対応するのか、という問題は容易に解決できるようなものではありません。

このような背景から、今後は中小規模の派遣事業者の統廃合が急速に進み、「強い派遣事業者が派遣業界を寡占する」といった状況が予測されます。
「派遣労働者のキャリア形成支援なんて、まぁ法律が制定されてから対応策を考えようか」というような安易な姿勢の事業者では、あっという間に市場競争力を失い淘汰されてしまうことになるかもしれません。

派遣先企業にはどのような影響があるか?

今回の派遣法改正では、派遣先企業にも大きな影響があると考えられます。
いわゆる専門26業務が廃止されたことで、どのような業務であれ3年以上にわたって派遣労働者を活用し続けることはできなくなりました。このため、無期雇用派遣は別として、派遣労働者に対して熟練した、質の高い労働力を求めることが難しくなったのです。

現時点で労働力の多くを派遣会社に頼っている企業は、従来取引してきた派遣元に対して「法改正に対応し、従来のように安定した労働力を供給し続けることができるのか?」「できるとしたら、それは具体的にどのような方法で実現するのか?」といった点を、できるだけ早く確認しておくべきではないでしょうか。

また、上述の派遣労働者に対するキャリア形成支援を、派遣元がどのように実施する予定かといった点も確認しておくべきでしょう。なぜなら、派遣元が改正派遣法に適応できなかった場合、派遣先企業にも行政上のペナルティが課せられる可能性があり、また派遣労働者からの訴訟リスクも高くなるからです。

これらのことをまとめると、派遣先企業にとって最もメリットが大きい取引先は、「無期限で労働者を派遣してくれて、独自でキャリア形成支援体制を整えてくれて、キャリア形成も独自に実践してくれる派遣会社」ということになります。
多くの労働力を派遣に頼っている企業ほど、このようなニーズに応えられる派遣事業者を、いかに早期に選定しておくかが重要な課題となるのではないでしょうか。

人材派遣業を日本経済の
牽引力となる産業に

今回の派遣法改正がここまで「あるべき派遣法の姿」に踏み込んだことの背景には何があるのでしょうか。
それは、今後の日本にとって「人材派遣という業界に求められること」の重要度が、これまで以上に高まっているからではないかと思われます。
日本の新成長戦略「日本再興戦略-JAPAN is BACK-1(*2)」には、日本の産業の国際的競争力を高めるためには、「雇用維持型から労働移動支援型への転換」―つまり、成長産業への人材の集中を可能とする労働市場の柔軟性が不可欠であると記されています。
これからの人材派遣業界が担わなくてはならないのは、まさにこの点ではないでしょうか。

そのためには、派遣事業はこれまでのような「顧客の職場で不足する労働力をそのつど補う」といったスキマ産業的なものであってはならないでしょう。派遣先企業と顔と顔を突き合わせ、労働力の全体最適化に一緒に取り組む、といった「多くの企業にまたがる外部労働力の人事部代行機能」を担えるレベルの派遣事業者が、いま日本に求められているのだと考えます。
そうした派遣事業者の登場により、人材派遣業は日本経済の牽引力の一翼を担うような重要な産業に成長できるのではないでしょうか。

無期雇用派遣と独自方針で実績を
重ねてきたUTグループ

最後に、これらのことを踏まえて、UTグループは今回の法改正にどのように対応しているのかについてお話ししましょう。
UTグループは、非正規雇用の労働問題の本質を20年以上にわたって追求してまいりました。この結果、今回の派遣法改正の背景にある理念の重要性について早くから理解し、それへの取り組みとして次のような3点を実践してきました。
まず、私たちは「無期雇用派遣」によって派遣労働者の雇用安定を実践しています。このことによって、顧客である派遣先企業に対し、無期で労働者を派遣することが可能です。
次に、キャリア形成支援についても、厚生労働省の職業能力開発促進法(*3・*4)に基づいて積極的に実践しています。

具体的には、中央職業能力開発協会(職業能力開発促進法に基づいて設立された厚生労働省所管の特別民間法人。職業能力の評価とキャリア形成の支援等を目的としている。)がさまざまな業界におけるキャリア形成支援の手法を標準化していますので、それをツールとして導入し、活用しています。
最後に、UTグループは多くの場合、派遣社員を単独で派遣するのではなく、「ひとつの工程を請け負うことで、リーダーを含めてチーム単位で人材を現場に常駐させる」という独自のスタイルを提案提供しています。

これら3つの対応策によって、顧客に対しては、

  • 熟練した、質の高い労働力を長期安定的に活用できる
  • 労働者のキャリア形成支援およびキャリアアップの実施をUTグループに任せられる
  • リーダーも派遣されるので、管理者として自社の人材を割く必要がなくなる
  • 労務管理が不要である

など、労働者派遣法の遵守・人件費の削減・労務管理の省力化・高い生産性、といった複合的なメリットを提供できるものと

考えています。
また同時に、UTグループで働く社員に対しても

  • 業務に習熟することにより、収入UPを目指すことが可能
  • UTグループ内でキャリア形成をして昇進することが可能
    (エントリー制度:リーダー→マネージャー→部長など)
  • エンジニアなどの技術職へキャリアチェンジが可能(One UT)
  • 働きやすい環境でワークライフバランスを優先して働くことが可能
  • 派遣先の企業で求められれば、そちらの社員に転職することが可能(推奨している)

といった多様な働き方が選択できるようになっています。
現在、UTグループの上記のような取り組みに共感し、M&Aなどによって経営を統合して共に発展しようという同業他社が増えています。
日本の産業に貢献し、人材派遣業界の発展に寄与するためには、
UTグループはまだまだ組織の規模拡大が必要です。

シナジーが見込める分野であれば、業種業界を選ばず当該分野に強みを持つ多くの派遣会社と提携したいと考えています。
派遣法改正によって始まる、人材派遣業界の大変革時代。この変革を機に、人材派遣というしくみをより魅力的で実り多いものにするため、UTグループとともに成長していける多くの方々との出会いを心から期待しています。

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